ペットロス 〜また一緒に〜

愛犬との幸せな生活が幕を閉じ、押し寄せる絶望感や底のない喪失感を包み隠さずに綴ります。

声には出せない本心

 

身近な人にかけられる言葉。

 ・ 元気出せよ

 ・ いつまで落ち込んでる

 ・ それだとあの子が悲しむよ

 

立ち直らせるためという事は分かります。

オレのために言ってくれる事も理解できます。

とてもありがたいと思っています。

でも、声には出せない本心を正直に書きます。

 

あの子が悲しむ?

何が分かる。何が見える。

今も心の中で生きていて、自分なりに対話してるんだよ。

違う形で大切に想える日がもし来るなら、それまではこのままでいいんだよ。

 

 

もしもご家族や大切な人が私と似た状況なら、無理に立ち直らせようとはせずに、時間をかけてゆっくり寄り添ってもらえたらと思います。

 

唯一やりきれたもの

 

ああすればよかった。こうすればよかった。

やり直したいことが山のようにあります。

それと、もっとしてやりたかったことも。

どれも考えたらキリがないものばかりです。

 

そんな中、やりきったと言えるものをひとつだけ見つけました。

他人から見たらくだらない話だと思うけど、最後までちゃんと居たこと。

そして見送る立場だったこと。

 

「いるのが当たり前の相手として、最初から最後までずっと一緒に生きてやれた」

たったこれだけのことですが、あの子にとっては1番大切だったはずだから。

後悔だらけの中で、唯一よかったと思えます。

 

長編の物語、そしてあとがき

 

本当に幸せな、楽しい時間を一緒に過ごしました。

それは、ありがとうを何回並べても足りないくらい。

 

とても長い時間、長い道程を一緒に歩いてきました。

一緒に出掛けて、一緒に食べて、一緒に眠って。

 

あの子の成長から最期の時までと、それと共に生きてきた時間が一冊の本のように感じています。

この長編の物語が幕を閉じました。

もう続編を描くことは出来ません。

そして今オレは「あとがき」の途中あたりにいるのかなと思っています。

かわいくて宝ものだった主人公を回想しながらね。

 

ただひとつ安心なこと

 

無機質な空間を漂ってるような、急に暗闇に落ちていくような、そんな感覚の中で過ごしています。

 

こんな精神状態でも、ひとつだけ安心できることがあります。

それはね、この先何があっても何が起こっても、もうあの子に迷惑や負担はかからないってこと。

 

絶対に大丈夫なんだよ。

 

これ以上の安心はないと思っています。

悲しいけど、でもこれだけは本当によかった。

 

この痛みは分からない

 

慰める言葉。 励ます言葉。

善意で言ってくれる方に申し訳ないけど、それがイヤな時や内容が的外れなことが多々あります。

そこには触れるなって思う時もあるし、心ない言葉には生傷を刺されるような感覚になります。

 

この痛みは誰にも分からないと思ったオレは、この状況にひとりで向き合うことにしました。

正直、心は壊れます。 

次から次に迫ってくる波のような痛みに飲まれ続けるから。

 

だから同じ状況の方がいたら、必ず誰かに助けてもらってください。

共有でも共感でもいいから、何かを見つけてそこに掴まってください。

 

すべて、君がいたから

 

何もする気にならなくなって、改めて思うことがあります。

 

何かをする、何かを考える。

予定をたてる、帰る場所がある。

すべての事柄に「この子がいるから」という、確固たる揺るぎない軸がありました。

 

その大きな柱を失ってしまえば、すべてが崩れるのなんて本当にあっけないものです。

ほんの一瞬で、あっという間に。

どれだけ大切な存在だったのかを思い知らされます。

 

立ち直るつもりはない

 

少し前、愛犬との幸せな生活が幕を閉じました。

たったひとりの大切な家族でした。

 

その後、押し寄せる絶望感や底のない喪失感が怒涛のように迫ってきます。

それと同時に、行き場をなくした愛情や会いたい気持ちがとめどなく溢れます。

 

でもね、オレは立ち直るつもりはありません。

だって離れてしまう気がするから。

この悲しみや苦しさがある限り、一緒にいられるような気さえしています。